【北大総合博物館展示】「ボーダーツーリズム」リニューアル(2021年11月26日~)
境界研究ユニット(UBRJ)は、2021年10月26日から北海道大学総合博物館(2階ブース)の展示内容をリニューアルしました。今回のあらたな展示は、「国境観光―内なるボーダーを求めて―」と題し、閉ざされた空間で生み出す境界を越えて、向こう側と繋がる新たなボーダーツーリズムのかたちと可能性を考えるものです。新コンテンツは、「知られざる境界のしま・奄美」を軸に構成されています。展示会場設置のモニターでは、2020年2月~3月に催行されたボーダーツアーの記録「知られざる境界のしま『奄美』を訪ねて」を放映中です。ツアーの軌跡を振り返りながら、民謡日本一の実力をもつ奄美の唄者・中村瑞希さんの島唄を堪能することができます。さらに、「世界三大織物」とも呼ばれる伝統工芸品「本場奄美大島紬」(龍郷柄、内山初美氏所蔵)も、近日公開予定です。本ブースのシンボル的存在の日露国境標石も、民族共生象徴空間ウポポイ(国立アイヌ民族学博物館、白老町)に一時貸し出されていましたが、ブースに戻ってきました。
「国境観光―内なるボーダーを求めて―」 |
龍郷柄の大島紬 |
また、稚内市在住の国境写真家・斎藤マサヨシ氏による、写真展「ボーダーツーリズムの魅力『端っこから始まる旅』」シリーズの「第1章 北海道稚内からサハリンへ向かう」が始まりました。稚内からサハリンを訪ねて23回、サハリンのほぼ全島を回られたという、斎藤氏の至極の写真20点をお楽しみください。来年以降、第2章、第3章と展示していく予定です。
国境写真家・斉藤マサヨシ氏の写真展 |
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境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)の設立10周年を記念する特別展示も、引き続きご覧になることができます。JIBSNのこれまでの歩みと活動、国際チャーター便を使ったボーダーツーリズムを始め、年次集会の模様、加盟10自治体からの「イチオシ」物品などもりだくさんの内容です。
ミニ・コーナーもリニューアルし、「どうしてもしょっぱいミルクティーが飲みたい~北東アジアとカルムィク共和国」という企画が始まりました。このコーナーでは、魅惑の塩味ミルクティーから見えてくる、北東アジア地域と中央ユーラシア地域を横断する飲茶習慣を紹介しています。レンガのように固く圧縮したお茶のかたまり(たん茶)も展示してあります。
越境する塩味ミルクティーの企画 |
斎藤マサヨシ氏(手前)とスタッフ |
10月26日現在、北海道大学総合博物館は、月曜を除く毎日10時から17時まで開館しております(※祝日は開館し、翌平日は休館)。
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